今から7年前、母の葬儀が終わり、実家から自宅に戻って数日たった頃の話です。
母が亡くなってからずっと睡眠不足が続いていたので、今日は久しぶりにゆっくり寝られそうだと思いながら床に就きました。
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トンネルの向こうの湖
夢の中で私は暗闇のトンネルの中を歩き続けていました。
暫く歩いていると、前方のはるか彼方に小さな光が見えるので、なんだか分からないけど、とりあえず私は光に向かって歩き続けることにしました。
近づくと、そこはトンネルの出口でした。
ドアがあるので扉を開いて出てみると、そこは湖を見下ろすことができるとても寂しい場所でした。
湖の周りは緩やかなすり鉢状になっており、木が一本も生えていません。
自分が立っている場所は、すり鉢状になっている土地の上部でした。
枯れた芝生のような草が一面に生えているだけで、すり鉢状の周りをいくつもの大きな山々が取り囲んでいました。
ちょっとこれ、丹波哲郎が昔テレビで言っていた死後の世界の風景に似ているんですけど…。
ヤバいです。
あの世とこの世の中間的な場所だったらどうしよう…。
亡くなったばかりの母に会えるなら会いたい…、そんなことを考えていました。
夕方なのか、少し薄暗い雰囲気でしたが、湖に向かうスロープ状の歩道があったので、歩いて湖に向かうことにしました。
湖のほとりに現れたディーン・フジオカ
歩き始めて数歩進んだところで、湖のほとりにある小さな管理棟のような建物から、一人の男性が出てきました。
私がここに侵入したのを知って、すぐに出てきたのだと思います。
黒い帽子、黒いスーツ、まるで英国の執事のような雰囲気です。
ゆっくりと私の方に近づいてきました。
「なにか私に何か用があるんだろうな…。」
すぐにそう思いました。
私と同じように、トンネルからやって来たと思われる人影が数名見えるけど、その人たちに用があるわけではなさそうです。(たぶんお亡くなりになった方です)
その男性はスロープをゆっくりと歩いて来て、私の前で立ち止まりました。
顔をよく見るとディーン・フジオカでした。
なんで、ディーン・フジオカ…?
外見はおディーン様だけど、中身は違う人のような気がします。
閻魔様でしょうか。分からないので、ここではとりあえず閻魔様としておきます。
亡くなった人が見る閻魔様は、生前の生き方によって見え方が違うと聞いたことがあります。
極悪人は怖い顔した閻魔様に、善い行いをした人は優しい顔に見えるらしいですね。
知らんけど…(笑)
この時は、おディーン様に変身して私の前に現れてくれているように思えました。
ディーン・フジオカの忠告
目の前に現れたディーン様が、真摯な態度で私に話しかけてきました。
「あなたは、ここに来てはいけない人です。すぐにお帰りください。」
NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の五代様を演じていた時のような誠実な話し方でした。
「………?」
口には出さなかったけど心の中で、どうしてなのかと思いました。
「もう一度言います。あなたは、ここに来てはいけない人なんです。すぐにお帰りください。」
「…あっ、はい。わかりました…。」
真剣に話してくれているのに、無理して行こうとは思いません。
ここに居続けたら、私はあの世に行ってしまうのかもしれません。
そもそも、ここに来ようと思ってきたわけじゃないし、気が付くとここにいただけです。
すぐにUターンして、さっき来たドアのところまで戻りました。
おディーン様は、私が確実に戻れるように後ろからついて来てくれました。
悪く言えば、きちんと戻るのかどうかの監視ですね。
そんな印象を受けました。
白黒の虹
ドアの前に到着して最後にもう一度、ここの風景を見ておこうと思って振り返ると、湖に白黒の虹がかかっていました。
まるで葬式の故人の遺影を飾るリボンのようでした。
多分ここは死後の世界の入口で、亡くなった人が立ち寄る場所なんだなと思いました。
三途の川ではないけれど、湖に近づいてしまうとあの世に行ってしまい、戻れなくなっていたかもしれません。
母が亡くなったばかりなので、潜在意識の中で母に会いたいと思っていたので、このようなところに来てしまったんでしょうか。
夢だけどホントに行ってはいけない場所だったんだなーと思いました。
最後に
あの世に行ってしまうかもしれないところを助けてくれたディーン様(閻魔様)に感謝しなければなりません(笑)
普通このような場合、亡くなったおじいちゃんとか親族の誰かが、忠告してくれるんじゃなかったかな…。
その頃の私は、ディーン・フジオカにはまったく興味がなかったので不思議です。
おディーン様に変身した湖の管理人(もしかして閻魔様?)にひとこと言いたい!
玉木宏に変身して欲しかったんですけど…。
夢の中の閻魔様は何でもお見通しではなかったようです(笑)
閻魔様、私のリサーチが足りないぞ~!(上から目線)
以上、ウサピリカでした。