皆さん、こんにちは!
ウサピリカです。
今回は、一週間前に訪ねた北海道平取町の「義経神社」をご紹介したいと思います。
義経神社は、日高自動車道の日高富川インターチェンジを下りて車で15分のところにあります。トマトの栽培が盛んな地域で北海道一の生産量を誇り、「ニシパの恋人」というブランドトマトで有名な町です。
神社は地元の人々に崇敬されているのはもちろんのこと、門別競馬場から車で20分という近い場所にあるため、競走馬の牧場関係者、馬好き、競馬好きな人が訪れる神社としても知られています。
義経神社について
御祭神は、源九郎判官義經公(みなもとのくろうはんがんよしつねこう)。アイヌからは、「ハンガンカムイ」といわれていたという伝説があります。直訳すると判官の神様。
自害せずに平泉から弁慶とともに北海道へ逃れてきたという義経伝説が、神社という形で平取に残っています。北海道の義経伝説が残る地域のほとんどが、アイヌの集落があった場所です。道南から海岸沿いを北上し、そのあとに日高の平取に入った義経は、アイヌの人々と融和しながら、一時、この地に住んでいたと伝えられています。
アイヌの口承叙事詩、カムイ・ユーカラ(神謡)に登場する国土創造の神・オキクルミの再来としてアイヌの人々は義経を崇敬していました。義経から舟の作り方、操縦法、農耕などを教わったアイヌの人々は「ハンガンカムイ」として信仰するようになったそうです。
蝦夷地の調査をしていた近藤重蔵は、義経を信仰しているアイヌの存在を知り、1977年(寛政11年)に、義経の御神体(義経の像)を寄進しました。そして、アイヌ首長ペンリウクが義経の像を祀ったのが、この神社の始まりと言われています。
義経資料館
神社境内には、義経資料館があります。
中に入ってみましょう!
入口を入ってすぐのところに無人の受付があるので、名前を書いて大人1名200円を小さな賽銭箱に入れます。
入口から入ってすぐの部屋は、地域の集会所のような雰囲気です。
義経神社についての写真や説明が貼られていました。
先ほどの受付の前を通過すると、こんな絵が…。
両手を合わせているアイヌは、義経をハンガンカムイとして拝んでいるのでしょうか。
作~浮世絵師・歌川 芳虎。
中央に座っているのが弁慶です。
義経伝説が残っている地域はたくさんありますが、ここでは日本全国100カ所が紹介されていました。
義経神社についての説明はこちら。
境内
義経資料館を出て義経神社本殿に向かいます。一つ目の鳥居をくぐって左に曲がると、本殿が見えてきました。
かなり古そうに見えます。
階段を上ると、狛犬がいました。
ブサカワ系でしょうか。ちょっと愛嬌のある顔です。
本殿
本殿の中に入って、お参りが出来ます。
左右には、お守りがたくさん並べられていました。
ご利益は、勝負運や開運全般。
黄色いお守りと紫のカードのようなお守りは、人間用ではなくて競走馬用のお守りです。牧場関係者だけじゃなく、馬券が当たるようにと競馬ファンも買って行くそうです。
神社の方に聞くと、厩舎の馬房に御守りを結んだり、競走馬の体の邪魔にならない所の馬具に結んだりするそうですよ。
このウイニングチケットの写真にも、同じ御守りが写っていますよね。ちなみに他のお守りは、日本全国、様々なところのお守りが下がっていました。
そして、なんといっても特徴的なのは、壁に貼られている白い旗です。
これは、競走馬の健康・安全・勝利を願って祈願したもので、1枚1枚に祈願する競走馬の名前と牧場名が書かれています。
義経が騎馬武者で馬を大事にしていたということと、義経神社が日高地方の馬産地にあるということから、牧場関係者にとっては欠かせない神社となっています。
牧場や馬主らしき人の絵馬が非常に多いのは、馬産地ならではの光景です。
最後に
今年の夏は、義経伝説のある弁慶岬にも行ってきました。そこでもアイヌとの関わりがあったという話が残っているそうです。本当のところはわかりませんが、信じてみたくなる気持ちになってしまいます。
ロマンがあって良いですね。
馬好きな方は、義経神社にドライブがてら立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
以上、ウサピリカでした。
場所
義経神社